サトレックス『Tsubomi(ツボミ)』 DH298-A1の音質とは【リアル音質レビュー】

サトレックスTsubomiウレタンイヤーピース

イヤホンは消耗品だと考えています。

通学や通勤に使っていれば、ぶつけることもあれば、どこかに引っ掛けてしまうこともあり、一年程度で断線してしまうことを前提にあえて安いイヤホンを選んでいます

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そんな安いイヤホンの中でも特にコストパフォーマンスに定評があるのが、以前ご紹介したゼロオーディオと、今日ご紹介するサトレックス「Tubomi(ツボミ) DH298-A1」です。

今回は、サトレックスのイヤホンの音質をレビューしていきたいと思います。

安くて高音質「サトレックス」とは?

サトレックスは、イヤホン・ヘッドホンなど音響機器の製造販売を行う日本の企業で、日本の電機機製造メーカー「ホシデン」の100%子会社です。

ホシデンホームページ

ホシデンは、元々通信用の電子部品や自動車向け部品を製造していたメーカーですが、1960年台からコンシューマ向け製品として「ホシデンルンルン」という片耳イヤホンやヘッドホンを製造していました。

そのホシデンのオーディオ部門を分割し、1977年に子会社化したのがサトレックスです。

サトレックスロゴ

設立当初、サトレックスとしても自社製品を生産販売していましたが、如何せん知名度が低く、ほとんどの仕事は他社製品やプライベートブランド商品のOEMばかりでした。

そして、自社製品の売れ行きの悪さから、ついに1982年には自社製品の開発がストップしてしまいました。

それ以来、30年以上、自社製品は作ってきませんでしたが、ついに長年の沈黙を破り2012年に自社製品の開発を再開、そして2016年に満を持してリリースされたのが、サトレックス「Tsubomi(ツボミ)DH298-A1」です

サトレックス「Tsubomi(ツボミ)」DH298-A1の特徴

花のつぼみのように小さな筐体と、サトレックスのイヤホン事業を花開かせる商品になってほしいという願いから名付けられた、サトレックス「Tsubomi」

サトレックスTsubomi(ツボミ)

このサトレックス「Tsubomi(ツボミ)DH298-A1」の最大の特徴はハイレゾ対応という点です。

ハイレゾに関する細かい説明は省きますが、ザックリ言うと、それまでのイヤホンとは表現できる音域が全く異なり、低音から高音まで幅広くそしてキメ細かい音声を表現出来ます。

その一方で、製造原価が高くなりがちで、一般的なメーカーのハイレゾ対応イヤホンは一万円以上の値段になっていることが多く、「ハイレゾ=高い」というイメージもあります。

それを、サトレックスは初めてのイヤホンにして、定価3000円台、実売2000円台でハイレゾ対応という完全に価格破壊レベルの商品開発に成功したことで、業界に衝撃を与えました。

音質の方も妥協無く、9mmのダイナミックドライバーから出力される音圧は104dB、インピーダンスも32Ωとかなり低音が効くチューニングに思えますが、実際に聞いてみると高音もしっかり聞こえ、全音域でのバランスが良い玄人好みの仕様となっています。

私が重視する高音から低音まで割れないこと、バランスが良く表現力が高いことという条件をしっかりと満たし、値段も驚愕の2000円台という圧倒的なコスパだったので即買いしたイヤホンとなります。

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サトレックス「Tsubomi(ツボミ)」 DH298-A1の音質レビュー

さて、サトレックス「Tsubomi(ツボミ)」 DH298-A1の音質を詳しくレビューしていきましょう。

低音☆☆☆☆

音圧104dB、インピーダンス32Ωという出力からくる低音の音質は非常に良いです。

ズンズン響く感じではありませんが、耳当たりのいいやや丸みのある低音が聞こえます。

いわゆるドンシャリ的な設定ですが、安いイヤホンにありがちなこもった様な感じは一切なく、解像度の高さを実感できる音質です。

中音☆☆☆

中音は低音のインパクトに比べるとやや負ける感じはあります。

ですが、全音域でフラットなバランスに設計されているからか、楽曲を聞くと丁度よいバランスとも言えます。

やや男性ボーカル向きの設定だと思いますが、高音の解像度に引っ張られるように女性のファルセットなどは心地よく聞こえます。

たぶん、私が80年代のディスコサウンドをよく聞くためだと思いますが、ビージーズのファルセットボイスや、エモーションズなどの高音がウリの女性グループなどはとても臨場感があると思います。

高音☆☆☆☆

私がこのイヤホンを選んだ理由は高音の解像度にあります。

そもそも、ハイレゾイヤホンというのは、高音の解像度が高くなる傾向がありますが、その御多分に漏れず、サトレックスツボミも非常にきれいな高音が聞こえます。

安いイヤホンにありがちな高い音が割れたり、ノイズが混ざるようなこともないのが嬉しいところです。

コスパ☆☆☆☆☆

コスパは数あるイヤホンの中でも最強クラスだと思います。

何せ2000円程度ですから、下手すればコンビニで売ってるテレビ用のモノラルイヤホンと同じくらいです。

ただし、このイヤホンの唯一といっていい欠点が、コードの貧弱さです。

コード自体は、素材がシリコンのようなしなやかな素材ではありますが、かなり細く、根元の補強もほぼ無いため、一年もてば御の字といった強度でしょう。

断線しては買い替えるというサイクルを回すなら問題ないと思いますが、くれぐれも取り扱いには注意をしましょう。

総評☆☆☆☆

私は、サトレックス「Tsubomi(ツボミ)」 DH298-A1を☆4と評価します。

まず、音質はとても2000円程度の音質とは思えず、耳疲れの少ない優しい音としっかりした低音が高評価です。

当然コスパも100点を与えられる水準だと思います。

ただし、耐久性は値段なりという感じなので、壊れたら買い替えるという前提で消耗品として割り切って使いましょう。

それらのメリットデメリットを含めても、買って損のないイヤホンだと思います。

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