デニム育成にチャレンジしてみたいけど、どのブランドを買っていいかわからないという人もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は私がデニム育てに目覚めるきっかけになった初心者におすすめのデニムブランドをご紹介したいと思います。
それは、「ジャパンブルージーンズ」です。
今回は私が5年に渡り手塩にかけて育てた「ジャパンブルージーンズ」の色落ちレビューをしながら、その特徴を解説していきたいと思います。
ジャパンブルージーンズとは?
「桃太郎ジーンズ」の株式会社ジャパンブルーが2011年から展開しているデニムブランドです。
元々は岡山県児島で藍染デニムの受託製造を中心に事業を展開していましたが、2005年に立ち上げた自社ブランド「桃太郎ジーンズ」が大ヒットし業容を一気に拡大。
国内のデニム好きでは知らない人はいないブランドに成長させました。
そして、2011年に満を辞して投入したのが「ジャパンブルージーンズ」です。
桃太郎ジーンズが主に国内向けに展開しているのに対し、ジャパンブルージーンズはジーンズ大国と言われるオランダを中心とした欧州展開を目指してリリースされました。
当時の日本のジーンズは、品質の良さは評価されていたものの、ブランドとして知名度を確立できているメーカーはなく、本格的な流通に成功しているブランドは多くありませんでした。
そんな欧州市場に、欧州のデニムファンに受け入れられるデザイン性と日本らしい真面目な生地作りを融合したデニムで挑んだのです。
その挑戦の様子は、2015年に「ガイアの夜明け」でも特集され、それをきっかけに国内でも逆輸入的に人気を獲得しました。
ジャパンブルージーンズは、日本国内では直営店やオンライショップのほか、一部のセレクトショップなどでも購入することができます。
私の行きつけである上野のアメ横の老舗ジーンズショップ「アメリカ屋」でも取り扱いがあります。
ジャパンブルージーンズの特徴
コットンの産地や織機にもこだわったしなやかな生地
桃太郎ジーンズが、特濃の藍染め具合と丈夫で分厚い生地を売りにした男感の強いデザインなのに対し、ジャパンブルージーンズはしなやかで伸びのある生地を使い、様々な形状のジーンズを提供しています。
特にこだわりが詰まっているのがデニム生地です。
コートジボワールやアフリカなど、世界中の綿花の生産地から最高品質のコットンをフェアトレードで入手し、あえて旧式の織機を使って編み上げています。
その証拠にセルビッジがコートジボワールの国旗カラーになっていたり、ポケット裏に日本と生産国の国旗が印刷されています。
このように産地や織機にもこだわって製造された生地は厚すぎず、伸縮性がよいためテーパードスタイルでも苦しくならないのが嬉しいところです。
岡山児島ジーンズの割に手頃な価格
ジャパンブルージーンズは一般的な岡山ジーンズよりも手ごろな値段設定になっています。
お値段は平均して1万円台後半くらいと岡山の児島ジーンズとしてはかなり安いです。
以前紹介したピュアブルージャパンジーンズは3万円前後なので、かなり買いやすい値段なのではないでしょうか?
また、前綴じの部分もボタン式ではなくチャック式になっており、カジュアルにきこなせることに徹底的にはこだわっています。(ボタン式もあります)
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ジャパンブルージーンズは色落ちが早い
ジャパンブルージーンズは、色落ちのスピードが早いことも特徴です。
ローブ染色と呼ばれる手法を用い、糸の外側を濃く染めつつ中心部分には白を残す「芯白」をしっかり残した糸染めにこだわっています。
その結果、ベストな色落ちになるまでが早く、色が落ちてからも長くベストな状態を維持できる絶妙な染め具合が特徴となっています。
個人的な感想で言えば、太もも周りが適度に色落ちしジーンズとしてカッコよく見えるようになるまで、おおよそ3ヶ月というところでしょうか。
そんな、初心者でも上級者でも存分に色落ちが楽しめるのが「ジャパンブルージーンズ」の魅力です。
ジャパンブルージーンズ「JBCD0563」色落ちレビュー
さて、では5年もののジャパンブルージーンズの色落ち具合をレビューしていきましょう。
私が履き込んだのは、コートジボワール産コットン100%のモデル「JBCD0563」です。
ジャパンブルージーンズの中ではテーパードはやや弱めのスタンダードなモデルです。
ちなみに、購入直後はこんな真っ青な色味でした。
ジャパンブルージーンズ5年モノ:全体
まずは、全体の色落ちです。
くっきりと髭が付き、立体感が強く出ています。
綺麗に色落ちさせるため、履き始めてから一度もスマホをポケットに入れたことが無いため、ポケット周りに変な跡がついてないところは私の自慢です。
ジャパンブルージーンズ5年モノ:前面
さらに前面寄りの写真です。
先ほどよりも立体的な色落ち加減がよく分かると思います。
股座にダメージが出てしまったので、お直し屋で一度補修してもらっています。
ジャパンブルージーンズ5年モノ:モモ〜ヒザ周り
モモから膝回りにかけてはバランスよくグラデーションがかかっていますね。
ヒザ裏のハチの巣から延びるシワが膝に向かって伸びていますが、レーザーによるアタリ付けやストーンウォッシュでは再現できないシワです。
座り仕事が中心のため、ヒザが二重になっています。
ジャパンブルージーンズ5年モノ:後面
お尻の下がかなりダメージが進んでいます。
この部分は一度穴が開いてしまったため、新宿のオカダヤで補修してもらいました。
綺麗に色落ちをさせるため、ベルトを通さずに着用しているため、レザーラベルがきれいに残っており、ベルト周りも濃い青が残ってくれています。
ジャパンブルージーンズ5年モノ:ヒザ裏
ヒザ裏はハチの巣が出ていますね。
テーパードジーンズであればもっとくっきり出ると思いますが、私はスタンダードなストレートモデルのため、比較的この部分の色落ちは穏やかです。
ジャパンブルージーンズ5年モノ:すそ周り
ロールアップせずに着用しているため、折り目はついていません。
また、日本国旗とコートジボワール国旗を象ったセルビッジも綺麗に残っています。
結論:ジャパンブルージーンズは初めてのデニム育成におすすめ
私は5年も履き込んでいますが、実際には3ヶ月程度でカッコいい状態まで持ってくることができる、色落ち性能の高いジーンズです。
初めての色落ちチャレンジや、手早くかっこいいジーンズを作りたい人。ユニクロのジーンズでは物足りない人など、幅広いユーザーにオススメすることができる本格ジーンズの最高の入門編です。
是非、一本育ててみてはいかがですか?