
これまで私は、Tシャツを買うならコットン100%が一番だと思っていました。
化学繊維のTシャツよりも肌触りがよく、着心地も自然。そんなイメージがあったので、Tシャツを選ぶときは素材表示をよく見ていました。
その考えを変えたのが、グンゼの「アセドロン クルーネックアウターTシャツ」です。
アセドロンは、汗によるベタつきやムレを軽減する機能性インナーとして展開されてきたシリーズです。今回購入したのは、その中でも1枚で着られるアウター仕様のTシャツです。
実際に着てみると、単なる汗対策Tシャツではありませんでした。
生地の質感、脇の作り、タグの処理まで、着心地をかなり丁寧に考えて作られています。
ユニクロやヘインズの定番Tシャツより少し高いですが、その差額を払う価値は十分にあると思いました。
アセドロンは1枚で着られる汗対策Tシャツ

今回購入したのは、グンゼ「アセドロン」のクルーネックアウターTシャツです。
商品番号はMCA813。
一般的なアセドロンの肌着とは違い、シャツの下に着るインナーではなく、1枚で外出できるように作られています。
ややゆったりしたシルエットで、見た目も機能性インナーっぽくありません。汗による張りつきを軽減するほか、吸放湿性や汗ジミ対策、UVカットなどの機能も備えています。
ただ、着てみて強く印象に残ったのは、そうした機能表示よりも肌当たりのよさでした。
シルクのような、とろみと光沢のある生地
最初に驚いたのが、生地の質感です。
一般的な吸汗速乾Tシャツは、スポーツウェアに近いサラサラした手触りや、少し化学繊維っぽい質感のものが多いと思います。
アセドロンは、それとはかなり違います。
生地に柔らかなとろみがあり、表面にはわずかな光沢があります。触った感じも滑らかで、身体の動きに合わせて自然に落ちます。
シルクのような質感、と言うと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、実際に手に取ったときの印象はかなり近いです。

本体の素材は、ポリエステル65%、レーヨン35%。首のテープ部分は、綿60%、ポリエステル40%です。
この質感には、レーヨンがかなり効いているのだと思います。
レーヨンは柔らかさや滑らかさ、落ち感を出しやすい素材です。そこにポリエステルを組み合わせることで、乾きやすさや扱いやすさも持たせています。
これまでコットン100%にこだわってきた私にとって、この生地はかなり意外でした。
「化学繊維のTシャツは、綿より肌触りが劣る」という思い込みが崩れました。
暑い日に着ても不快感がほとんどない
汗対策という点でも、期待どおりでした。
気温が高い日に着ても、生地が汗で身体にベタッと張りつく感じがほとんどありません。
コットン100%のTシャツは汗をよく吸いますが、その水分が生地に残りやすいです。汗を多くかくと生地が重くなり、背中や胸に張りつきます。乾くまで湿った冷たさが残ることもあります。
アセドロンは、汗をかいた後も生地が肌から離れやすく、ジメジメした感じが残りにくいです。
涼しいというより、着ていて不快になりにくい。
この違いはかなり大きいです。
エアリズムとの大きな違いは「脇縫いなし」
汗対策Tシャツと聞くと、ユニクロのエアリズムを思い浮かべる人が多いと思います。
価格や知名度では、エアリズムのほうが強いです。
吸汗速乾や通気性といった機能だけを比べると、「安いほうでいい」と考える人も多いでしょう。
ただ、実際に着比べると、私にとっては脇の作りが大きく違いました。
一般的なTシャツは、前身頃と後ろ身頃を身体の左右で縫い合わせています。いわゆる横割りで、脇の下から裾にかけて縫い目があります。
アセドロンには、この脇の縫い目がありません。

胴体部分を筒状に編む、いわゆる丸胴編みの作りです。
脇の縫い目など、普通はあまり意識しないと思います。
でも、長時間着ていると差が出ます。
縫い代が肌に当たらないので、身体を動かしたときのゴロつきや擦れがありません。汗をかいて肌が敏感になっているときは、この差を特に感じます。
私のモノブログでは、以前レッドキャップのパックTシャツを紹介した際にも、丸胴編みを高く評価しました。
レッドキャップのTシャツがなくなって以降、丸胴編みで肌触りのいい新しい定番を探していました。
アセドロンは、その代替候補になりそうです。

首元のタグがないだけで着心地は大きく変わる
もう一つ気に入ったのが、タグレス仕様です。

首の後ろに、ブランドタグやサイズタグが付いていません。必要な情報は裾のタグに縫い付けられています。
細かい部分ですが、私にとってはかなり重要です。
私は首の後ろにタグが当たる感じが苦手で、気になるものは切り取ることもあります。
ただ、ハサミで切っても根元が残り、そこが硬く当たることがあるんですよね。
最初からタグがなければ、そのストレスがありません。
滑らかな生地を使っていても、脇の縫い目や首のタグが当たれば、着心地は悪くなります。
アセドロンは、生地だけではなく、肌に直接触れる細かい部分まできちんと考えられています。
レーヨン混紡だが、今のところ洗濯に問題なし
アセドロンには、レーヨンが35%含まれています。
レーヨンと聞くと、洗濯で縮みやすい、扱いが難しいという印象があります。
私も購入時には少し心配でした。
まだ洗濯回数は多くありませんが、今のところ、目立った縮みや型崩れは感じていません。
ポリエステルが65%入っているので、レーヨン100%の服ほど神経質に扱う必要はなさそうです。
ただし、高温の乾燥機は避けたほうがよいと思います。
私は洗濯機で洗ったあと、乾燥機には入れず、形を整えて自然乾燥させています。
今のところは、それだけで問題ありません。
長く着たときにどう変化するかは、今後も見ていきたいと思います。
少し高いが、安いTシャツを選ぶより満足度は高い
アセドロンのTシャツは、ユニクロやヘインズの定番商品と比べると少し高めです。
そのため、店頭や通販サイトで機能だけを見比べると、割高に感じるかもしれません。
吸汗速乾や汗ジミ対策といった機能だけなら、他社にも似た商品はあります。
でも、アセドロンのよさは、生地の滑らかさや脇の縫い目のなさ、タグが当たらないことまで含めた着心地にあります。
一つひとつは小さな違いです。
ただ、毎日着るものでは、その小さな差が効いてきます。
数百円、あるいは千円程度の価格差で肌へのストレスが減るなら、私は高いとは感じません。
安いTシャツを何枚も試して、結局あまり着なくなるより、気に入ったものを繰り返し着るほうが無駄も少ないです。
弱点は「肌着ブランド」に見えてしまうこと
アセドロンの少しもったいないところは、まだ肌着のイメージが強いことです。
グンゼ自体に肌着メーカーの印象がありますし、アセドロンもインナーを中心に広がってきたシリーズです。
そのため、1枚で着られる上質なTシャツというイメージは、まだ十分に伝わっていないように感じます。
商品名も、汗対策の機能は分かりやすい一方で、生地のよさや着心地までは伝わりません。
機能だけで比べられると、どうしてもエアリズムなどの安い商品と価格勝負になります。
でも、実際には同じ土俵の商品ではないと思います。
アセドロンは、安い汗対策インナーというより、着心地に少しお金を払うTシャツです。
良いものを先に作り、見せ方は後回し。
そこは少し、日本企業らしい不器用さを感じます。
まとめ:夏の定番Tシャツになり得るとんでもない完成度
グンゼのアセドロン クルーネックアウターTシャツは、単なる吸汗速乾Tシャツではありません。
シルクのようなとろみのある生地。汗をかいても張りつきにくい快適さ。脇に縫い目がなく、首元にはタグもない。
着ている間に気になるものを、かなり丁寧に減らしています。
まだ洗濯回数が少ないため、長期的な耐久性については判断できません。
ただ、現時点の着心地は、これまで着た夏用Tシャツの中でもかなり上位です。
これまでコットン100%にこだわってきましたが、その考えは変わりました。
今後の夏用Tシャツは、もうアセドロンでいいと思っています。






















